2008年6月26日木曜日

[公式] 天木直人のブログ : 全漁連らの一斉休漁は何のためか

[公式] 天木直人のブログ: "全漁連らの一斉休漁は何のためか

  全国漁業協同組合連合会と大日本水産会など主要な16漁業団体が、25日、7月15日に一斉休漁することを決めたと今日の各紙が大きく報じている。

  しかし、それは何のためか。そのことをはっきり書いた紙面はない。"

それは次の理由だという:

曰く:
7月15日という先の話を、しかもたった一日の操業停止を、今発表するということは、明らかな政治メッセージの発信だ。ストライキなのだ。

 それでは誰に対するどのような政治メッセージの発信なのか。

 消費者に対し、値上げをするぞというメッセージなのか。そうではないだろう。

 「一日だけなので、流通・加工業も事前に手当てするはず。(価格面などの影響について消費者に)大きな迷惑はかからないと思う(全漁連)」(26日毎日新聞)という発言からも明らかだ。消費者を敵にまわす事はしない。しっぺ返しがくる。

 それでは、原油高騰に苦しんでいることへの同情集めのストライキか。

 それもありえない。原油価格で被害を受けているのはすべての国民だ。同情されたいのは皆一緒だ。

 それではこのストライキの真の目的は何か。ずばり政府に対する予算要求である。

 この事を明確に書いたのは読売新聞だけだった。

 おりしも政府は26日に新たな原油高対策を閣議決定するという。

 その内容はといえば、中小企業への資金繰り支援の拡充、高速道路の深夜割引の拡大、建設資材急変の場合に契約済みの工事代金の変更の可能可、国発注の公共工事スライド条項の採用、など、予算ばら撒きのオンパレードである。

  原油急騰を防ぐ政策を国に求めるのではなく、原油高を税率低下で相殺せよと国に詰め寄るのではなく、政府支援のお恵みを自分たちにも分配してくれ、と言う、お上に対するあくまでも受身の対応なのである。

 それに対し、政府は雀の涙ほどの金をばらまく。選挙対策でもある。

 消費者よりも生産者を優先する従来どおりの政府のばら撒き対応である。

 国民がこのような受身の対応を取っている限り、今噴出している諸問題の根本解決は望めない。

その通りだと思う。テレビは「可哀想な漁師さん達は……」といってバラマキを応援する。ニッポンのマスコミに欠如しているのが、消費者の視点だ。「安全、安全」とまくし立て、消費者に高い農産物を押しつけようとするのも、一見消費者サイドに立っているように見せかけてはいるものの、生産者側に立った宣伝である。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

他の所にも書いたのですが、地球温暖化を盛んに言い立てている某国営放送が、
この問題で「政府は何とかしろ」と主張していたのには呆れ果てました。

漁船が使っているA重油はガソリンと比べてもともと安い上に、政策的に課税を免
れています。その分無駄遣いされている=マクロ経済レベルの効用に結び付かな
い使い方をされながら、温暖化ガスを撒き散らしていることは経済をかじったこ
とがあれば分かるはずなんですがね。

消費者重視を掲げるならば、消費者が使うガソリンは優遇しても、営利目的
の重油には課税するのが本筋でしょう。

Unknown さんのコメント...

某国営放送は「お上」が作った地方利権の代弁者だから、朝から晩までああいう調子でやっていて疲れます。NHKを使って自分の都合のよい方に世論を誘導して、財政状況は厳しいが「国民の声は無視できないから」と言って、本当は最初から自分がやりたかったことを「いやいやの振りをしながら」やる。族議員は大喜びです。

重油もそうですが、灯油にも税金がかからないんですね。おかげでとても安い。山中湖では灯油で暖房してますが、零下10度の気温で24時間ガンガン焚いても東京の暖房代(ガス・電気)よりはるかに安い。だからハウスなんかに大量に使う。何を作っているのかと言えばマンゴーとか。そんなもん、輸入した方がよほど地球環境にやさしい!